2006年9月、私はすい臓がんと診断された。私と家族を助けてくれた人たちみんなに感謝している。
このページを初めて見る人は、この冒険についての短い要約が ここにある。この要約の中国語訳はここに 。
中国のチーム(連絡先: Tao Yuting)がこのページを中国語訳してくれた - ありがとう! Lichao ChenとKathy E. Jiangがしてくれたもう1つの中国語訳がある。ドイツ語訳はLisi Drinerがしてくれた(ありがとう!)。
2008年7月25日 |
ランディが今朝亡くなりました。すい臓がんの合併症が原因です。カーネギーメロンによる告知記事がここにあります。 |
2008年7月24日 がんが進行している | |
先週行った生検により、最近のPETスキャンの結果で想像していよりもがんが進んでいることがわかりました。先週以来ランディは一歩後退し、病状はこれまでになく重い状態にあります。現在はポスビスに入っています。彼はもはやこのページを自ら更新することができないため、私が友人として彼に代わって更新しています。たくさんの人たちがこの場所を見守っているのが分かっているからです。 |
2008年6月26日 ゆっくりとだが、引き続き回復している | |
引き続きゆっくりと回復している。化学療法には蓄積的な効果があり、深く使うほど回復に長くかかる。 私たちの現在の考えは、これ以上の化学療法は賢明でないということだ。現時点で可能な化学療法はほとんどすべてが私を弱らせ/病気にするため、腫瘍の動きを遅らせることができたとしても、それがいいトレードオフなのかどうか明らかではない。 今は免疫療法をベースとした方法に絞っており、こちらは副作用がほとんどない。進展があればまた知らせしよう。 | ボックススコア: クレアチニン(腎臓機能): 2.2 CA19-9 (腫瘍マーカー): 1400 血圧: 120 / 70 体重: 64 |
6月21日 連邦議会議事録 | |
去年の秋に議会で証言したとき、ロイバル=アラード議員が私の対応をしてくれたが、今回この過分な記事を連邦議会議事録に載せてくれた。 健康面では、私は力を取り戻しつつあり、十分に回復したら新たな治療を試みるつもりだ。 | |
ランディ 人生の最も困難な時においても、あなたは感じのよい洞察力あふれる教師であり続けています。あなたの与えてくださった教えとインスピレーションに感謝しています! ルシール・ロイバル=アラード議員(カリフォルニア34区) |
2008年6月15日 素晴らしい父の日 |
パウシュ家では素晴らしい1日だった。子供たちが私のために絞り染めのシャツを作ってくれた(注意! 絞り染めは体につくとなかなか消えないよ!) 近いうちに写真をアップするつもりだ。 健康面では、前回の化学療法から徐々に回復している。先週木曜のPETスキャンはがんが拡がり続けていることを示していたが、拡がるスピードは依然本来より抑えられており、これはいいことだ。 |
2008年6月10日 ブッシュ大統領からの手紙 | |
本物かどうか確認する手段もなければ、疑うべき理由もないのだが - 最近こんなものを受け取った(クリックすると拡大する)。 |
2008年5月28日 化学療法が不調 |
3日間38度を超える熱を出し、たくさん吐いて、5、6日は具合が悪くてベッドを出られなかった。言うまでもないが、今回の化学療法はいい取り合わせではなかった。振り出しに戻る… |
2008年5月20日 化学療法再開 |
今日は新しい投薬を試した(エルビタックス + イリノテカン)。血圧はうまくコントロールできているので、試せるだけの体力はあると判断したのだ。 |
2008年5月18日 完璧な1日! | ||
誰もがその人生においてこんな完璧な日を持つべきだと思う。カーネギーメロン大学は卒業式でジェイと私をピッツバーグに呼んでくれた。私は式の最後に卒業生への説示を述べる栄誉を与えられた。天気さえもがこの日を完璧なものにしようとするかのように、式が始まる直前になって太陽が雨雲を破って現れた。私はまたSCSとETCの学位授与式でも短いスピーチをした。古い友達や同僚みんなに会えて本当に良かった。招待されて心動かされる経験ができた。 |
2008年5月13日 ゆっくりと体力が回復している | |
しばらく更新せずにいて申し訳ない。単にあまり書くことがなかったのだ。大方は休息と体力の回復に努めていた。今日は最近では一番体調がいい。2時間ほど午後に昼寝をしたが、 あとは一日中起きて動き回っていた。 | ボックススコア: クレアチニン(腎機能): 2.8 CA19-9 (腫瘍マーカー): 634 血圧: 135/85 |
2008年5月10日: ブルルーン! | |
母の日の贈り物として、ジェイと地元のホテルに一泊し、彼女は朝9時まで寝ていることができた。3人の小さな子供の母親には滅多に出来ないことだ! 私たちはそれから「キットカー」65年型シェルビー・コブラに乗ってドライブした。 |
2008年5月2日 がんが拡がる |
昨日の断層撮影の結果、ごく小さな(5ミリ以下の)転移が肺と胸のリンパ節に見られた。また腹膜と後腹膜(大まかに言うと腹の内側)にも転移があった。 これは残念な結果ではあるが、遅かれ早かれ起こることはわかっていた。そして予想されていたのよりもずっと遅らせることができたのはありがたいと思っている。 現在の戦略は心機能と腎機能の障害からの回復を続け、体力が十分回復したら、肝臓の腫瘍と肝臓以外の腫瘍の相対的な広がりの程度に応じて、SIRスフィア(放射線療法の一種)か全身的な化学療法を行うというものだ。 |
2008年4月27日 依然回復中 | |
ゆっくりと力を取り戻す過程にある。血圧を低く抑えられるようになれば、血圧療法を再会する。これは疲労感の主な原因になっているものだ。 腫瘍マーカーの値を心配してくれる人がいる。確かに上昇はしているが、最後にはおそらく5,000以上になるだろうから、まだまだそんなに気にすることはない! | ボックススコア クレアチニン(腎機能): 3.1 CA19-9(腫瘍マーカー): 404 血圧: 130/82 |
2008年4月19日: 最近の通院と健康状態 | |
家で試合のスコアを付けている人のために、本日のボックススコアを挙げておこう。 今回は鬱血性心不全からの回復がずっと早い(きっと上達したということなのだろう)。まだ恐ろしく疲労感があるが、今日はほとんどベッドの外に出ていた。 大好きな二人、MR・ケルシーとジェシカ・ホジンズが来てくれた。すごく楽しくて気分が高揚した! | ボックススコア クレアチニン(腎機能): 3.2 CA19-9(腫瘍マーカー): 295 血圧: 134/88 |
4月18日 私が気にかけているのは最初の3部だけ・・・ | ||
| 出版社のハイペリオンが素敵な額を送ってくれた・・・私たちの本がベストセラーの1位になったそうだ (これはジェフリー・ザスローの手柄だ)。 ハイペリオンは発行部数が200万部くらいになると言っているが、私が気にかけているのは最初の3部だけだ。 | |
2008年4月16日 薬壜の素晴らしいデザインに感心する | ||
左の写真は私が現在摂っている薬だ。全部揃えるのがすごく大変だ。 Target社のユニークなデザインには本当に感心している(右の写真を参照)。この壜は大きく平らなキャップを下にして立てるようになっていて、ラベルの文字は可能な限り大きくしてある。これは「良いデザインは世界をより良い場所にする」ことのいい例だ。 |
4月15日 クロエとシンディー・ルー・フー | ||
クロエとシンディー・ルー・フーが双子みたいに似ていると教えてくれた友人のジャックに感謝! |
2008年4月15日 心不全 第二弾 |
うえっ。昨日心臓専門医のところに行ったら、心不全が再発しているのがわかった。私の「駆出率」(心臓の出力)は30%にまで下がっていた。 いいニュースは、24時間後には彼らの治療のおかげで私の血圧は正常な範囲内に戻ったということだ。それに利尿剤で水分にして2キロ体重が減った。どちらも疑いなく原因となっていたものだ。病院にまた逆戻りするほど深刻な事態ではないし、速やかに回避できると期待している。大きな問題といえば、血圧治療は体が疲れ切ってしまうことだ。 |
2008年4月12日 メリーランド大学でSIRスフィアに適格と判断される | |
木曜日を一日中メリーランド大学で過ごし、素晴らしい医師たちと会った。そしてこの治療を受けられることになった。 ジェイと私で、治療を始められるだけの体力を回復するのにどれくらいかかるか判断する必要がある。 それから写真は本文とは全然関係ない。ただクロエのいい写真だと思っただけだ! |
2008年4月11日 ロビンが聖火を持って走った! | |
がん患者仲間であるロビン・ルオ(下を参照。彼女は「部屋の中の象」を手に入れた子だ)がオリンピックの聖火ランナーを務めた。素晴らしい! |
2008年4月9日 次のステップに進む準備が整う |
まだ自転車に乗れるほどではないが、旅行して治療を進められるくらいには体力が戻った。明日は一日メリーランド大学でSIRスフィア治療の候補者として評価を受ける。 基本的には、この治療ではイットリウム90で放射線を帯びているたくさんの小さな球(髪の毛よりも太さよりも小さい)を肝臓に流れ込む動脈に注入する。これらの球は腫瘍に集まり(直感的にはわからないが、そうなる)、血流を妨げるとともに放射線を浴びせる。 |
2008年4月8日 本の発行とメディアの騒乱 | |
今日、例の本が出た。ありがたいことに多くのメディアが取り上げてくれている。 ダイアン・ソーヤーが明日(水曜)夜10時にABC放送で特別番組をする。私が実際どんな人間か知ってる人たちは、きっとテレビに向かってトマトを投げつけることだろう ;-) |
2008年4月2日 戦いに戻る |
ボクシング好きの言い方をすると、心腎機能不全以来の何週間かは「スタンディング・エイトカウント」だった。見事にノックダウンされ、立て直すまでに時間がかかった。今は自分の足で立っていられる。まだふらふらはするが、戦える準備ができた。 昨日のCTとMRIスキャンの結果、11番目の新しい(小さな)腫瘍ができ、前からあった10個の腫瘍も少し大きくなっていたが、ほんのわずかだ。一番大きな腫瘍で2.5センチある。6週間の間化学療法をしていなかったことを思えば小躍りするくらいの知らせだ。 1) 化学療法を止めて以来恐れていたようにがんがものすごい勢いで拡がりはしなかった。 2) 腫瘍はすべて肝臓にあるため、肝臓専用の治療法が使える。 私はこれを回復室で書いている。がん細胞の生体検査を受けたところなのだ。サンプルはアリゾナのTGENに送られて、どの化学治療薬が私の腫瘍に最も効果的かを調べることになっている。 次のステップはたぶんセラスフィアによる塞栓治療になるだろう。これは肝臓専用の治療法で、副作用がごく小さく、全身的な化学療法みたいにうんざりするものではないとのことだ。 戦いは再開し、私は力を取り戻している――1週間かそこらでまた自転車に乗れるようになることを期待している。 |
2008年3月30日 ポルポトにできなかったことを、すい臓がんがやった | |
今日、キリングフィールドの話の元になった英雄ディス・プランがすい臓がんで亡くなったことをニュースが伝えていた。詳しいことはここに書かれている。 ポルポトのクメール・ルージュもプラン氏を殺せなかった。 しかしすい臓がんは、診断からたった3が月で彼の命を奪った。 |
2008年3月29日 だいぶいい |
体力が確実に回復している。毎日ベッドで過ごす時間が短くなり、より「人間らしく」感じられるようになっている。医師は、おそらく2週間の内に、検査と治療を次のステップへと進められるだけの体力ができるだろうと言っている。もう一つ良いこととして、私のケースでは腫瘍の活動と強く相関するCA19-9血液マーカーの上昇が緩やかだということがある。 これは最近のCA19-9の値だ。 私の腫瘍が株だとしたら、「買い」だと評価されるところだ ;-) |
2008年3月26日 遅々としているが、勇気づけられる知らせ |
この何週間かはきつかった。一日中ほとんどベッドの中にいてエネルギーを温存する必要があったが、これは私には不自然なことだった。疲労感は苛立たしいばかりだ。しかし、ごくゆっくりではあるが、毎日体力を回復し始めている。 火曜日に心臓病医のところに行ったが、いいニュースがあった。心エコー図は私の心臓機能が確実に回復し、25%まで下がっていた「駆出率」(心臓の血液を送り出す力 を表す)が、今では低いときでも45%、通常は55%から70%になっていることがわかった。心臓医はまた、私の疲労は血圧治療薬の1つ(コレグ)のためかもしれないと言っていた。たぶん来週別な薬に変えるので、もっと良くなるだろう。 腎臓の方については、腎臓医がすごく喜んでいた。家で試合のスコアをチェックしている人たちのために言うと、私の(一時は3.9にまでなった)クレアチニンレベルが3.1に下がり、これは私の腎機能が回復しつつあるしるしだ。 唯一悪いニュースは、腫瘍がおとなしくしすぎだと思ったらしいことだ。CA19-9が103から170に上がり、絶対的というわけではないが、これは腫瘍が広がっていることを示している。だから私は急いで体力を回復し、次の治療に取りかかれるように する必要がある。 |
2008年3月25日 タイムマネジメントの講義が注目を集めている |
私のことを知る人は、私が一番得意とする講義は長年続けている『タイムマネジメント』についてのものだと知っている。 ゲイブリエル・ロビンズのおかげもあって、Googleで"time management"を検索すると、現在私の講演ビデオが6番目に出てくる! ワクワクするね。(ところで私はこのビデオをクリエイティブコモンズライセンスにしたので、帰属さえ明記してもらえば、誰でも自由に掲載することができる。) |
2008年3月19日 とてもゆっくりとした回復 |
議会に行った日を別にすると、1週間以上ずっと家で休んでいた。1日中ベッドで過ごすというのは私には普通のことではないが、疲労が非常に強い。 利尿薬のことをずいぶん勉強した。これは水分の排泄を促す薬だ。私の臓器不全(心臓/腎臓)の理由の一部は、体の中にたまった水分だ。利尿薬を使って12日間で9キロ排出させた。 すごい。絞られたブドウみたいな感じだ。 医者は私の心臓は本来の容量の80-90%くらいまでは回復するだろうと楽観的に見ている。最大の問題は、私の腎臓が回復して自分で機能するようになるかどうかだ。私たちは利尿薬をやめて、腎臓が働き出すか見ているところだ。確かなことがわかるまでには2週間くらいかかる。スコアを気にしている人のために言うと、クレアチニンレベルは最高で3.9だったが、3.4まで下がった。私の腎臓医(素晴らしい人物だ)はこれがとても勇気づけられる兆候だと言っている。 そういうわけで、私はずっと休み続けている。すごくいいニュースは、少なくとも血液マーカーに見る限り、腫瘍がとてもおとなしくしており、私が応戦できるほど回復する前のこの機会に暴れてやろうとはしていないことだ。CA19-9は先週の金曜日103で、前回化学療法を行ったときからわずかに増えているだけだ。 |
2008年3月13日 病院を出て、議会へ… |
月曜の午後病院から開放された。私の守護天使であり、私に付き添うためピッツバーグから出向いてくれたMR・ケルシーに感謝。MR、君は最高だ。 排水したおかげでずっと良くなった(彼らは1.4リットルの液体を私の右肺の方から出した)。同じくらいの量が左肺にあるが、こちらは利尿剤で出す予定だ。穴を開けて排水するのは、小さいにしてもリスクがあるためだ。 医者に相談して、今日ワシントンDCに行く許可をもらった。すい臓がん研究のためにもっと投資すべきであることを議会で証言するためだ。かなりうまくいったと思う。職員の話では、議員たちがブラックベリー(スマートフォン)を置いて話に耳を傾けるというのはすごくいいサインだということだ。そしてこれはまさに起こったことだった。 ああ、それから「決して退屈することのない」カテゴリのこととして、私たちが車で行くときにかなりの事故に遭った。幸いみんな無事だったが、すごく皮肉なことになるところだった! ジュリー・フレッシュマンと、そのほかPanCAN (www.pancan.org) のみんなには感謝している。彼らが私の証言を実現してくれた。やってきて手を貸してくれた長年の親友であるジャック・シェリフにも感謝している。心臓/腎臓のトラブルのため私はまだ少しふらつくのだが、みんなの助けのおかげで乗り切れた。この先何週間かでもっと回復できることを期待している。 |
2008年3月8日 入院 |
木曜日に、ジェイと私は腎臓専門医のトーマス・ウィーランに会った。素晴らしい人だ。臨床検査と私の症状から、肺のまわりの水を抜くのに利尿剤と「タップ」を組み合わせて使うことを勧めてくれた。スピードと安全性を考えると入院治療が望ましいということだったので、木曜の夜に入院した。 原因はまだ調べている最中だが、化学療法の薬が心臓と腎臓に大きな負担をかけたためだと考えている。それにより肺のまわりに水がたまったのだ。金曜の朝に彼らは「タップ」をした。針を背中から肋骨の間を通して差し込み、肺の外側の袋に穴を開ける(肺自体には開けない)。それから1リットル以上の水を吸い出した。臨床検査でわかっていたので驚くことでもなかった。1時間もかからずに、普通に呼吸できるようになった(このところずっと、がんばっても浅い呼吸しかできなかった)。一番いいのは、2週間ぶりでちゃんと横になって眠れるようになったことだ。これは本当に気持ちよく感じられる。 私の左肺の方にも1リットルばかり水があるが、こちらはまた針を刺すのではなく、利尿剤で出す予定だ。これはごく安全な治療だが、彼らは可能な限り体を傷つけないアプローチを選んでいる。 彼らは今、高血圧治療薬と利尿剤を、一番いい組み合わせになるよう調整している。心臓に長期的な障害が残らないことはとても確信があるが、腎臓の方についてはそう言い切れないとのことだ。まあそれでも私は現状で十分生きていける。心臓と腎臓が両方ともくたびれたときに水がたまってしまうのが一番大きな問題だった。 私はたぶん明日(日曜)か月曜に退院する。再びしゃんとするまでには1週間くらいかかるだろうが、水を抜いてもらったおかげで私はすでにずっと快適に感じている。ちなみにタップというのは、物理学的にはビール樽と同じ原理だ! 短期的な危機はコントロール下にある。がんの治療をどう続けるかという長期的な戦略は、新しい制約の元、今週見出す必要がある。 |
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