宇宙戦艦ヤマト 復活篇 - Wikipedia
『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』(うちゅうせんかんヤマト ふっかつへん)は、2009年12月12日に公開された『宇宙戦艦ヤマト』シリーズのアニメ映画作品である。キャッチコピーは「戦士たちよ、ヤマトに乗れ。人類を救え!」「愛のために戦え!」、「必ず此処へ帰ってくる(DC版)」。通称「復活篇」、「ヤマト復活篇」。
1994年及び2004年に製作発表されながら実現せず、2008年に3度目の製作発表が行われ、実現した。
- 1994年 1度目の制作発表~頓挫
『宇宙戦艦ヤマト 完結編』の続編として、1994年に最初の製作発表がなされた。大まかなストーリーや設定がメイキングビデオ『ヤマト・我が心の不滅の艦(ふね)-宇宙戦艦ヤマト胎動篇-』(『YAMATO2520』の項目を参照)や、後にプロデューサー西﨑義展の不祥事[1]による公判時に西﨑の支援者などによって開設されたウェブサイトで公開されており、ストーリー原案として作家で政治家の石原慎太郎が製作に参加することが話題となった。登場人物は古代進らの他、古代と森雪の娘をはじめとした新キャラクターも登場する予定だったという。
製作会社のウエストケープコーポレーションは、1995年よりOVA『YAMATO2520』をリリースしたものの、それ以前より資金難に陥っており、1996年に『宇宙戦艦ヤマト』シリーズの著作権などを東北新社に譲渡した。譲渡契約においては、新作を製作する権利は西﨑に留保されている[2]。さらに1997年には、債権者である三井ファイナンスサービスがウエストケープコーポレーション及び同社社長でもあった西﨑に対し、破産を申し立てた。これが認められたため、同年9月に両者は破産し、本作の製作は中止となった。
- 2004年 2度目の制作発表~フェードアウト
その後、西﨑と松本零士は民事訴訟を経て、2003年に西﨑がこれまでの『宇宙戦艦ヤマト』シリーズを利用した新作『復活編』(仮題)を、松本がこれまでのヤマトシリーズとは関係の無い新作『大銀河シリーズ 大ヤマト編』(仮題)を、各自が個別に製作すると相互に確認した。しかし、松本が製作する新作作品についてはヤマトシリーズに登場した設定、キャラクターなどを使用することを含むヤマトシリーズに類似した作品を製作する場合は著作者人格権者である西﨑の承諾が必要とされた。しかし西﨑は、松本の作品を『宇宙戦艦ヤマト』の類似作品と断定し製作を許可しなかった。なお、西﨑から著作権を譲渡された東北新社はこの合意に参加しておらず、ニュースリリースで自社の独自の権利を主張した。しかし、前出の1996年の西﨑と東北新社間における著作権譲渡契約において、新作続編を製作する権利は西﨑に留保されているにもかかわらず東北新社の権利主張はそれを翻意した発表だった。
2004年7月には、西﨑から製作委託を受けた西﨑の養子・西﨑彰司が経営する「株式会社エナジオ」が、新作映画『新宇宙戦艦ヤマト 復活編』(仮題)を2006年に公開すると発表した[3]。同社サイトにはその公式ページも開設され、東北新社と協議に入ったとされたが、公開されることは無かった。
- 2008年 3度目の制作発表~正式公開へ
2008年7月31日、西﨑は東京都練馬区内にて「ヤマトスタジオ」のスタジオ開きと2009年中の公開を目指した本作の製作を正式に発表し、その場で「宮崎駿の『崖の上のポニョ』を超える作品にしたい」と抱負を語った。スタッフは総監督に舛田利雄、総作画監督に湖川友謙と、かつてのヤマトスタッフが顔を揃えている。また、メカニックデザインに小林誠が参画している。製作会社は2004年の発表時と同じく、株式会社エナジオとなる。
2009年3月18日、東北新社が本作に関する情報を「東京国際アニメフェア2009」の自社出展ブースにて公開[4]。同年5月中旬には公式サイトが開設され、5月18日には東宝[5]の正月作品として12月12日に公開されることが決定したと発表された。西崎はその中で、「地球が救われるか、破滅するか、2種類の結末を考えている」と述べている[6]。
2009年11月28日には、東京国際フォーラムで開催された完成披露試写会で2時間13分のバージョンを上映後に約15分のもうひとつの結末を上映し、観客4000人が携帯電話で投票した結果で公開版エンディングが決められた[7]。ちなみにWebで公開された1993年発表版の基本構成案では3部構成で、地球は消失し、第2部でヤマトが別宇宙に行き、第3部で地球と再会する予定だった。
制作期間には約1年半を費やしており、携わった制作スタッフは約900名で、その中におけるCG制作スタッフは約130名。全1850カットのうち、CGカット数は750カットに及んでいる。
エンディングクレジットでは最後に「第一部完」とテロップが出ており、続編の構想があることが示唆されている。
BD/DVD/UMDは2010年7月23日に発売、レンタルは6月4日から開始[8]。
2012年1月28日より2月3日まで新作カットを追加し再構成、オリジナルバージョンとは異なるエンディングの『ディレクターズカット(DC)版』をシネマート新宿・心斎橋の2館で劇場レイトショー公開し、2012年3月23日にBlu-ray/DVDを発売する[9]。未公開シーン・新作カットの追加、アナザーエンディングへの変更、音響パートの一新(旧シリーズでの効果音を使用)、音楽配置の変更(ヤマト発進時のアルフィー歌唱のテーマソング「宇宙戦艦ヤマト 2009」のインストゥルメンタルへの変更等)等がされている。
[編集] あらすじ
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。
宇宙戦艦ヤマトが回遊惑星アクエリアスの水柱を自爆により断ち切り、その海の中に自沈して17年が経過した西暦2220年[10]。移動性ブラックホールが発見され、これが太陽系に接近して地球を飲み込むことが明らかになった。
人類は、2万7000光年離れたサイラム恒星系惑星アマールの月への移民を計画。3億人ずつの移民を乗せた移民船団を第1次、第2次と出発させるが、それらはいずれも航海中に謎の敵から攻撃され、消息を絶ってしまった。第1次移民船団には古代進の妻、雪も搭乗していた。
ヤマトは、アクエリアスの氷塊内に建設されたドックで修復・強化改装を受けて甦り、第3次移民船団の護衛艦隊旗艦となった。宇宙の辺境で貨物船の船長に就いていた古代は地球の危機に際して帰還し、第3次移民船団の司令かつ新生ヤマトの艦長に着任する。
ソロー、 "夢は私たちの文字の試金石である。 "[編集] 登場勢力
[編集] 大ウルップ星間国家連合
- 銀河系中央部でのガルマン・ガミラスとボラー連邦の長きに渡る戦乱の終結後、戦乱で衰退した双方に取って代わる形でSUSを中心として誕生した星間国家連合。現在は、SUSによる力の支配が続いている。同盟国のアマールの月に移住しようとする地球連邦を侵略国家と断定し、宇宙空間に張り巡らせたサーチネットに触れた地球移民船団を同盟国で攻撃する。
- SUS
- 大ウルップ星間国家連合の中心国家で、銀河大戦とその後の混乱の後に、かつての超大国群に変わる支配者として君臨。事実上、他の同盟国を支配している。敵だけでなく味方の犠牲をもいとわない、残忍な戦法を執る。民族外観は前髪を切り揃え、耳は尖り、肌は青白い。終幕近くで意外な正体を覗かせる。
- エトス
- 大ウルップ星間国家連合の構成国の1つ。エトス人は誇り高き士道精神を有していたが、大ウルップ星間国家連合への加入でそれを封印するようになった。外観は地球白色人種に酷似している。最後にはエトス士道精神に殉ずる為にSUSに挑む。
- アマール
- 大ウルップ星間国家連合の構成国の1つ。国家元首はイリヤ女王。自国にしかない資源をSUSに提供することで、偽りの平和を得ていた。そのため、国民は星間国家連合からの独立を願う。アマールの月に地球人の移民を許したため、星間国家連合から武力制裁を受けることになる。アマール人の外観は地球中近東系人種に酷似している。最後には真の独立の為に、ヤマトと共にSUSに反旗を翻す。
- フリーデ
- 大ウルップ星間国家連合の構成国の1つ。外見は地球白色人種に近い。SUSの同盟国を犠牲にする戦い方に見限り、最後にはベルデルと共に戦いを放棄し引き上げてゆく。
- ベルデル
- 大ウルップ星間国家連合の構成国の1つ。肌の色は緑色で、ガトランチス人に近い。
[編集] 登場天体
- カスケードブラックホール
- 物語開始から3年前の西暦2217年に初めて観測された、秒速29,000km(光速の1/10)の速度で地球へ接近している移動性ブラックホール[11]。
- アマールの月
- 地球から27,000光年離れた、サイラム恒星系惑星アマールの衛星。大気などの環境が地球と酷似しているために地球連邦は移民を行うが、星間国家連合のアマールの領地であるため、地球とアマールの大きな問題へと発展する。
- アクエリアス
- 西暦2203年に地球を水没の危機に陥れた回遊惑星。現在は再び回遊して去っており、地球軌道周辺にはかつてヤマトが自爆によって断ち切った水柱の名残の巨大な氷塊のみが、地上からも目視できる形で残っている。そこに沈んでいたヤマトを修復・強化改装するため、ドックが建設された。
- BH199ブラックホール
- 第3次移民船団の航路上に存在するブラックホール。護衛艦隊よりエンジン出力の劣る移民船は、星間国家連合のサーチネットから逃れるため、ブラックホール外周の流れによる加速を付けるフライ・バイを用いてロングワープを行った。ヤマトが、星間国家連合軍と初めて交戦した地でもある。
[編集] 登場人物
[編集] 地球
旧ユニフォームは襟の色で、班長クラスは襟が矢印マークと同色、以下は襟が白と階級が解る様になっていたが、新ユニフォームは両袖に階級が解るマークが付いている。大村、徳川の2人は長方形マークが2本に逆三角形が1個、2人以外の第一艦橋スタッフ及び佐々木、天馬兄弟は長方形マークが1本に逆三角形1個、一般隊員は逆三角形1個である。 又、ヤマト以外では雪のコートの左袖に長方形、逆三角形、長方形の順の階級章がある 。
どのくらいの時間1992年ロイヤルランブルが一致しました- 古代進
- 声 - 山寺宏一
- 宇宙戦艦ヤマト新艦長、そして第3次移民船団護衛艦隊司令。38歳。平和になった地球に馴染む事が出来ず、深宇宙貨物船「ゆき」の船長として、地球から1万7千光年離れた宇宙開拓辺境を3年間往来していた。かつてヤマトの艦長をしていただけに、戦闘だけでなく、今は亡き元ヤマト航海長・島大介にも劣らぬ高い操艦技術を持っている。実際、襲ってきた3隻のSUS軍の戦艦を相手に、大破・漂流していたブルーノアを巧みに操り、背後をとって見事勝ってみせた。また、チーフパイロットである小林淳がコスモパルサーで出撃している場合は代わりにヤマトを操艦して操縦技術を実証した。制帽、艦長のコートの下に、白地に赤矢印(戦闘班)のヤマト誕生時からの旧ユニフォームを再び着用している。
- 古代美雪
- 声 - 藤村歩
- 古代と雪の娘。16歳。佐渡フィールドパークで見習いとして動物の世話をしている。3年間も宇宙にいた父親の進に対して、美雪は母の雪と自分よりもヤマトを選んだ、と進に心を閉ざしてしまっていた。だが、地球の危機を救うために戦う父の姿を目にしている内に、進を信じるようになる。コスモゼロ21で進に助けられてヤマトへ帰還途中の進に「命を粗末にするな」と諭される。1994年の設定では「森美雪」であった。
- 古代雪(旧姓:森)
- 声 - 由愛典子[12]
- 古代の妻。第1次移民船団の責任者(団長) 。38歳。かつてヤマトでは第1艦橋メインレーダー係と、医療・炊事・分析部門の生活班長、看護婦[13]を兼任した。平和になった地球に馴染む事が出来ずに、宇宙貨物船の船長としてずっと3年間宇宙にいた夫の進とは別居状態になっていたが、進に手紙を送っていた。そんな中に迫った地球の危機に、夫の進であればこうする筈だと、この役を引き受けた。護衛艦隊のスーパーアンドロメダ級宇宙戦艦の1隻に艦長として乗艦していたが、SUS艦隊の襲撃を受け消息・行方不明となる。
- 大村耕作
- 声 - 茶風林
- 宇宙戦艦ヤマト副艦長。45歳。深宇宙貨物船「ゆき」の副長を務めていた。独り身で身内はいない。古代とは3年来の長い付き合い。ヤマトでは、テスト未了のため若い者には無理と、「特務艇 / 突撃揚陸艇信濃(シナノ)」の操縦も一人買って出た。白地に青矢印(技術班)の新ユニフォームを着用。
- 徳川太助
- 声 - 古谷徹
- 宇宙戦艦ヤマト新機関長。36歳。かつての宇宙戦艦ヤマト元初代機関長であった徳川彦左衛門の息子で、『新たなる旅立ち』の時から登場。西暦2220年においては地球防衛軍月面基地の司令官を務めていたが、ヤマト再建に当たり機関長の職を引き受けた。白地に橙矢印(機関班)の新ユニフォームを着用。
- 上条了
- 声 - 伊藤健太郎
- 宇宙戦艦ヤマト新戦闘班長。地球防衛軍1等空佐。21歳。元は第1次移民船団の護衛艦隊旗艦ブルーノアに乗艦していた。SUS艦隊の攻撃でブルーノアが大破・漂流していたところを古代達が乗る貨物船「ゆき」に救出される。好戦的な血気盛んな性格で、小林や古代から行き過ぎを咎められることがある。白地に赤矢印の新ユニフォームを着用。
- 第1次移民船団に両親と妹がいて死亡した事、新ユニフォームの下には救出時の多数の傷があった事が、ディレクターズカット版で判明した。
- 小林淳
- 声 - 浪川大輔
- 宇宙戦艦ヤマト新航海長兼コスモパルサーのチーフパイロット。19歳。優秀な操艦・操縦技術を持つ一方軟派な性格で折原と佐々木にちょっかいを出したり、目上にも遠慮が無く言葉を選ぶことがない。艦橋に於いては白地に緑矢印(航海班)の新ユニフォーム、艦載機操縦時はかつての防衛軍きってのエースであった旧・コスモタイガー隊隊長の加藤四郎から受け継いだ黒字に黄色矢印(戦闘班飛行科)の旧ユニフォームを古代から託され着用している。[14]。艦載機での戦闘から帰還後は、航海班の新ユニフォームに着替える事はなく、そのまま飛行科の旧ユニフォームを着続けた。
- ヤマトを甦らせたメンバーという事も相まって、戦闘班長を望んでいた事が、ディレクターズカット版で判明した。
- 折原真帆
- 声 - 柚木涼香
- 宇宙戦艦ヤマト第3艦橋・電算室新チーフナビゲーター。19歳。天才的な計算能力があり、その名声は初対面の古代にも知られていた。ヤマトに乗艦以前は、地球連邦政府科学局に勤めていた。第1艦橋では旧ヤマトでの森雪の位置に席があり、第3艦橋とはエレベーターで直結している。ヤマトでは、かつて『完結編』で森雪が着ていた白地に黒模様の旧ユニフォームを着用。彼女の部下の6人の電算室の女性専属オペレーターが真帆からの指示によりそれぞれデータ分析、その結果を最終的に真帆が統合・分析して、ヤマトの行動指針を決定していた。
- 彼女を含め電算室の女性専属オペレーター達の結末についてはエンディングの違いから、通常版では電算室で眠る様に死亡し、ディレクターズカット版では生存している。
- 桜井洋一
- 声 - 野島健児
- 宇宙戦艦ヤマト第1艦橋新レーダーパネル担当。21歳。第1艦橋では旧ヤマトでの太田の位置に席があり、真帆と同じく第3艦橋とはエレベーターで直結している。小林不在時には操舵も担当する。宇宙商船学校出で貨物船「ゆき」でナビゲーターを務めていた。一度アマール星への訓練航海に出た事がある。白地に緑矢印の新ユニフォームを着用。
- 中西良平
- 声 - 山口勝平
- 宇宙戦艦ヤマト新通信班長。19歳。「腹減った」が口癖。ヤマト発進の前に、その事で折原に、「中西君は口が開いたら、腹減ったぁ、腹減ったぁよね」と言われ、場を和ませた。黄色地に黒矢印(通信班)の新ユニフォームを着用。
- 木下三郎
- 声 - 鳥海浩輔
- 宇宙戦艦ヤマト新技師長。21歳。白地に青矢印の新ユニフォームを着用。
- 郷田実
- 声 - 高瀬右光
- 宇宙戦艦ヤマト第1艦橋新砲術担当。21歳。白地に赤矢印の新ユニフォームを着用。
- 佐々木美晴
- 声 - 大浦冬華
- 宇宙戦艦ヤマトの艦内医・兼・コスモパルサーのパイロット。26歳。常にゴーグルを身に付けている。本職は医師よりもパイロットであると話しており、コスモパルサーのパイロットとしては小林と連携した操縦を行う。「本当はこれ(コスモパルサー)が好きでヤマトに乗ったんだ」と言っている。艦内作業中は戦闘班の白地に赤矢印の新ユニフォーム[15]に白衣を着用しているが、コスモパルサー操縦時には黒字に黄色矢印(戦闘班飛行科)の新ユニフォームに着替えている。
- 天馬走
- 天馬翔
- 声 - 阪口大助
- 宇宙戦艦ヤマト機関部制御席担当の双子の兄弟。19歳。逆立った髪型が印象的で、息の合ったチームワークで仕事をこなすが、調子に乗りやすく、上官の徳川に叱られることがある。また、出力の安定しない波動エンジンを機関室の制御スクリーンだけで調整していた為に、直接エンジンを整備してきた徳川に「お前ら訓練学校で何を習ってきた!?、スパナーの扱い方も知らんのか!?」と叱られた。左目尻にホクロがあるのが翔である。白地に橙矢印の新ユニフォームを着用。
- カエデ、カズミナ、チロ、ミサト、ミュージ、ルマ
- 宇宙戦艦ヤマト第3艦橋・電算室の女性専属オペレーター達。いずれも雪が『III』以前で着ていた旧ヤマト生活班と同じ黄色地に黒ストライプの制服を着用。その6人の担当は、ルマ、ミュージ(右舷・左舷近接航法分析)、カズミナ、チロ(右舷・左舷遠距離航法分析)、カエデ、ミサト(右舷・左舷空間探査分析)である。
- 真田志郎
- 声 - 青野武
- 地球連邦科学局長官。48歳。旧ヤマトでは技師長であった。アクエリアスに沈んでいたヤマトの再建計画を実施し修復を行い、古代に乗艦するよう促す。物語後半で地球を脱出しようとはせず、科学者として地球の最期を見届けようとする。
- 島次郎
- 声 - 置鮎龍太郎
- 地球連邦移民船団本部長。27歳。前作『完結編』で戦死した島大介の弟。今作では青年となって登場した。兄弟故か、前作までの兄を思わせる風貌へ成長していた。
- 佐渡酒造
- 声 - 永井一郎
- 佐渡フィールドパークを運営している獣医。68歳(当作品では発表されていない事から第1作からの計算上)。かつてのヤマトの元船医。古代と雪の娘美雪は見習いとして勤めている。地球を脱出しようとはせず、アナライザーと飼い猫のミーくんと共に残る。佐渡の酒好きは相変わらずである。眼鏡が完結編以前の丸縁から長方形の角縁に変わっている。
- アナライザー
- 声 - 緒方賢一
- 分析用ロボット。かつてのヤマトの乗組員として、主に真田志郎、森雪、佐渡酒造らの下で、さまざまな局面で活躍した。佐渡と共に地球に残る。佐渡とは良い飲み友達である。
- ブルーノア艦長
- 声 - 小林修
- 第1次移民船団護衛艦隊旗艦ブルーノアの艦長。移民船団を護衛中にSUS艦隊の襲撃を受け、応戦するもブルーノア被弾時に戦死する。
- 士官
- 声 - 小野塚貴志
- SUSの攻撃を逃れてアマールにたどり着く事のできた船団の少数の人類を取りまとめていた。本来ならば自分の仕事は雪の仕事だったと言っている為、第一次移民船団の責任者の一人と思われる。
[編集] ここで、iはTatuテーブルを買うことができますか?88_2">大ウルップ星間国家連合
- メッツラー総督
- 声 - 家中宏
- SUS軍第7艦隊司令長官。大ウルップ星間国家連合でのSUS代表または議長として指導権を握っている。地球を侵略者だと、巧みな情報操作で各国に地球艦隊の攻撃を進言する。
- バルスマン総司令官
- 声 - 飯塚昭三
- SUS軍総司令官。冷酷非道な性格で、目的のためなら手段を選ばない。SUS超巨大要塞で指揮をとる。
- イリヤ女王
- 声 - 田中敦子
- アマール星女王。アマールの月への地球人の移民を受け入れた。国民のことを想っており、星間国家連合と地球の関係に苦悩するが、真の平和のために立ちあがる決意をする。SUSの提供する「平和」の見返りに、アマール星の資源物資を提供していた。
- パスカル将軍
- 声 - 井上和彦
- アマール軍司令官。大ウルップ星間国家連合における自国の立場を考えて、アマールの月への地球人の移民に反対していた。国民のためなら自分の命を捨てる覚悟を持っている。
- ゴルイ提督
- 声 - 伊武雅刀
- エトス星艦隊司令長官。星間国家連合軍の一員として第2次移民船団を攻撃する。傍ら、徹底した虐殺を行うSUS国のやり方に疑問を感じている。引き続き、第3次移民船団の攻撃にも参加するが、自らを犠牲にしても移民船団を護るヤマトに敬意を表するようになる。武人の心を持ち、優秀な敵、味方に対しては敬意を表するという文化を持ち続ける。
- シーガル艦長
- 声 - 子安武人
- ゴルイ艦隊旗艦シーガル艦長。金髪の青年で、ゴルイの意志を汲み取る優秀な軍人であり、優秀な敵(ヤマト)に対しても敬意を払う。
[編集] 登場メカニック
ほとんどの艦船と機体は、OVA『YAMATO2520』への橋渡しを意識したデザインとなっている[16]。因みに波動実験艦ムサシ、アンドロメダA12、ペンシルバニア、ブルーアースはDC版が初登場[17]。
[編集] 地球連邦/地球防衛軍
- ヤマト
- 真田志郎により最新の技術で強化され、第3次移民船団護衛艦隊旗艦として再就役した伝説の宇宙戦艦、アクエリアス氷塊ドックより発進する。艦長は古代進。
- 艦体の外観はほぼ従来通りだが、今までよりも艦幅は広く、艦底部の第3艦橋(「電算室」[18]が新設されている)は大型に描かれている。詳しくは語られてないが主砲と副砲も強化された模様。艦首、艦尾、及び両舷側ミサイル発射管には新たにバリアミサイルが搭載された。
- 波動エンジンの炉心が6連大炉心1基に増設されたため、切り札の艦首収束型波動砲も6連発発射が可能になった[6]その反面、発射前のエネルギー充填及び発射後の再充填に時間を要する弱点が発生している。その為波動砲を6連射すると波動エネルギーがゼロになってしまう。
- 大型格納庫に艦載機が60機搭載され、艦首下部に「特務艇 / 突撃揚陸艇信濃」を収納している。
- 波動実験艦ムサシ
- ヤマトと同型艦であるが、ブリッジ周辺が大きく異なり、波動砲も砲栓で塞がれている。波動実験艇を8隻格納しており、ヤマト再建計画に先駆けて各種実験を行っていた。
- 特務艇(特殊攻撃艦・重攻撃艇) / 突撃揚陸艇[19]信濃(シナノ)
- ヤマト艦首下部に格納される重攻撃艇。劇中では副艦長の大村耕作が操縦した。波動エネルギー弾道弾ミサイル(初期設定では核だったが、後に波動エネルギーに変更になった)を24発装備し、ブースターロケットで敵の中核に迫り攻撃を行う。3名乗り[20]だが、1名でも操縦可能。[21]
- コスモパルサー / 重爆撃機
- コスモタイガーIIの後継機となる新型艦載機。単座型機であり、機首前方上下に機関砲6門を装備し、左右両翼の上下にミサイルパイロンがあり、ミサイルを大量に搭載できることが特徴。翼は折り畳み機構になっており、下部の安定翼は引き込み式になっている。重爆撃機はコスモパルサーに複合爆装ポッドを追加した機体で、ポッド内には268基の高性能炸薬弾が装備され、対艦戦に威力を発揮する。
- コスモゼロ21
- 正式名称「零式宇宙艦上戦闘機21型」。古代進が使用する宇宙戦闘機。旧ヤマトに搭載されていたコスモ・ゼロの後継機だが、コスモパルサー同様に主翼の折り畳み機構が加えられている。
- 深宇宙貨物船「ゆき」
- 古代が船長、大村が副長、桜井がナビゲーターを務めて乗り込んでいた宇宙貨物船。地球から1万7千光年離れた宇宙開拓辺境を往来していた。宇宙海賊対策のために、艦前部に3連主砲1基、艦橋基回りに単装砲3基を装備している。艦底部には、エアロックを備えたドッキングアームが1基取り付けられている。ワープ機能がある。
- 宇宙空母ブルーノア
- 地球防衛軍最新鋭の大型空母[16]だが、空母というよりは戦闘空母の色が強い。第1次移民船団護衛艦隊旗艦で、上条了が乗っていた。艦首に収束型波動砲1門(艦首側面の艦名表記部にホーミング波動砲も装備、劇中では不使用)、3連装主砲を艦前部に6基および艦後部に2基、3連装副砲を前部・後部に2基ずつ、2連装副砲を艦橋左右に2基。主砲と副砲はいずれも、左右対称の並列配置となっている。その他、艦中央部に水平発射型の大型ミサイル発射管や格納式対空連装パルスレーザー機銃を多数装備。両翼部は左右に展開し、その両翼の内部から艦載機であるコスモパルサーを一度に発進させる。艦底部には第3艦橋らしき構造物がある。第1次移民船団を護衛中にSUS艦隊の襲撃を受けて大破し、漂流する。その後、設定では修理・改修して300年間運用さ� �る。
- 本艦は、1979年放映のTVシリーズ『宇宙空母ブルーノア』の主役艦を元に、『YAMATO2520』制作時にデザインされた艦である。同作第三巻「戦闘」で、地球連邦軍第7艦隊旗艦として数シーンのみ登場していたが、艦の色や主砲の形状などを変えた以外はほぼそのままのデザインで、本作でも使用している。『2520』制作時に、すでに「修理・改修して300年間運用された」という設定は存在した[22]。
- ブルーアース
- ブルーノア級の非武装艦。残存人員の救助と政府中枢部の移動に用いられる。
- スーパーアンドロメダ級戦艦
- 白色彗星帝国が来襲した時に登場した前アンドロメダ級戦艦の流れを組んだ、後継型戦艦。同型艦が多数建造されている。艦橋や艦体部、主砲数などに変化が見られるが、艦首の連装波動砲[23]2門は健在。武装は連装波動砲の他、3連装主砲を艦前部に2基および艦後部に1基、8連装対空ミサイルポッドを艦橋基前部に1基、2連装副砲を艦橋左右に2基、格納式対空連装パルスレーザー機銃を艦両舷に24基など。なお艦底部に取り付けられている増槽らしきタンクは、今回の設定では艦載機格納庫とされている。第1次移民船団護衛艦隊の1隻には古代雪が艦長として乗っていたが、SUS艦隊の襲撃を受けて大破し、かろうじてアマール星に辿り着くも、自動操縦でワープした為艦内は無人で雪の姿も無かった。フォルムがどこか『YAMATO2520』の18代ヤマトに似ている。
- アンドロメダA12
- アンドロメダ級戦艦の12番艦。内惑星救助部隊に所属し、火星軌道からアマールβに向かう。
- ドレッドノート級主力戦艦
- 地球防衛軍の主戦力を担う宇宙戦艦で、艦隊のほとんどがこのタイプで構成されている。武装は艦首に拡散波動砲を1門装備する他、3連装主砲を艦前部に2基および艦後部に1基、格納式対空連装パルスレーザー機銃を多数、など。デザインは白色彗星帝国来襲時に活躍した主力戦艦に似ており、艦首波動砲発射口の上下には仕切りのようなものがある。艦体形状は長方体に近く、量産性を考慮している。また、艦底部にはブルーノアと同じく第3艦橋らしき構造物がある。劇中では「はつゆき」「しらゆき」「あさぎり」[24]などの艦名が確認できる。なお、上記の艦はいずれもフリーデ艦隊と交戦し、撃沈されている。
- ペンシルバニア
- アリゾナ級戦艦。海王星軌道で残存した人類の救助を行う。
- 移民宇宙船
- 地球人類を他の惑星へ移住させるため、1隻当たり約10万人を乗せて長距離航行を行う[16]、超大型の宇宙移民船。全長2800m。船の大部分は居住区で構成され、船首の上下に操船部、船尾にエンジンを4基設置した推進部がある。ワープ機能を持つ。およそ数千隻が建造されているが、全てが非武装であるため、護衛艦は必須。なお、移民船団のことを「AMARE EXPRESS(アマールエクスプレス)」と呼び、全ての移民船に「AMARE EXPRESS 〇(数字が入る)」と書かれている。
[編集] 大ウルップ星間国家連合軍
[編集] 8D">SUS軍
- SUS戦艦
- SUS軍の主力戦艦で、楔型(船形に近い)の艦体をしており、その艦体上下に長方体を繋げた様な姿をしている。4連装主砲を艦体上部に並列配置する形で4基、下部に固定式縦列5連装大口径ビーム砲を2基という重装備で、正面攻撃力は高い。配色や艦橋のデザインなどは、『YAMATO2520』に登場するセイレーン連邦軍の戦闘艦に似ている。
- 旗艦マヤ
- SUS軍第7艦隊旗艦。メッツラー総督が座乗する。戦艦というよりも中型要塞といった外観であり、正面からは十字架に見える。全て埋め込み式の主砲で、左右の翼に副砲、縦に主砲、艦載機を多数装備している。地球人を移住させようとした惑星アマールを攻撃していたが、それを見かねたエトス星艦隊と交戦。ゴルイ提督の旗艦シーガルの特攻を受けて撃沈したが、メッツラーは脱出をしていた。
- SUS爆撃機
- 本編未登場の爆撃機キャリアーで作戦区域に運ばれて、切り離された後爆撃を開始する。側面のフォルムはSUS戦艦と似ている。地球人の移民を許したアマール星の都市に、制裁として爆撃を加える。
- SUS爆撃機キャリアー
- SUS爆撃機を運ぶための機体。船体からぶら下げる形で作戦区域まで運ぶ。本編未登場。
- SUS戦車
- SUS軍の主力戦車。先端にビーム砲を2門装備。アマール星の都市に侵攻する。
- SUS大型戦車
- 異様に高い建造物があるSUS軍の大型戦車。アマール星の都市を進撃する。
- SUS超巨大要塞
- 全長3Kmの要塞で、その外見は逆さにした四角錐を土台にして、その中央にピラミッド型の塔が建っている。通常はバルスマン総司令官が指揮を執っているが、決戦時ではメッツラー総督が指揮を執り、地球艦隊とアマール艦隊を殲滅する。艦隊を一瞬で殲滅可能な、決戦兵器ハイパーニュートロンビーム砲6門(ビーム砲・ミサイル等を多数搭載した防御盾船を兼ねている)が要塞の周りに浮遊しており、その砲身の天辺部分から形成されるシールドにより、要塞全体が囲まれている。同時に弱点でもあるが、滅多なことがない限り破壊されない。
- 潜宙艦
- 要塞内部に隠されていた巨大潜宙艦で、次元を自由に行き来する事が出来る。菱形を重ね合わせたようなフォルムを持ち、艦首部分に強力な主砲を1門、艦体中に無数のビーム砲とミサイルを装備。両舷部分は切り離しが可能で、それを使って2隻で敵艦を挟み、内部のミサイルで袋叩きにする。
- SUSの太陽
- SUSの全てのエネルギーを賄う、太陽に偽装したエネルギー供給源であり、要塞もこのエネルギーを吸収してシールドを張っていた。ヤマトに波動砲を持って破壊されると、爆発し一種のブラックホール化し(あるいは次元の裂け目)、それにともない、SUS艦は全て崩壊し吸い込まれ、証拠を残す事無く消え去った。
[編集] エトス軍
- 旗艦シーガル艦
- エトス軍艦隊旗艦であり、ゴルイ将軍の座乗艦。三角錐または三角柱を3つ組み合わせたような形状の大型三胴戦艦で、配色は白。3つの艦首に大型主砲が各1門づつ、計3門あり、他に3連装砲塔を4基装備。惑星アマールにて国民を虐殺するSUSに対して、今までの楔を断つため、遂に交戦。その最中、SUS艦隊旗艦マヤに向けて特攻。刺し違える形で撃沈した。その際に、妨害しようとしたSUS戦艦を体当たりで撃破するなど、頑丈さを見せつけている。
- エトス戦艦
- エトス軍の主力戦艦で、三角錐または三角柱を繋ぎ合わせたような形状の双胴戦艦。旗艦シーガルに比べると艦首の大型主砲が2門へと簡略化されており、機動性を高めている[16]。
[編集] フリーデ軍
- フリーデ戦艦
- フリーデ軍の主力戦艦。ナイフを連想させる艦体に菱形のような長方体を横にして(寝かせて)連結させたような形状で、配色は赤、幾何学的な模様をしている。対艦ビーム砲を上部の艦体左右に、12門、対艦ミサイル発射管を艦体上部の中央部に10門装備。下部の尖った部分は衝角で、体当たり攻撃用である[16]。
[編集] ベルデル軍
- ベルデル空母
- ベルデル軍の主力戦闘空母。艦体色は緑。今回登場する星間国家連合の艦船のうち、唯一艦載機を搭載するため、航空戦艦とも表記される[25]。単装主砲を7基装備。楕円形に近い艦体下部には円錐を逆さに連結させたような形状で、その部分には多量の艦載機ベルデルファイターが格納されている。
- ベルデル戦闘機
- ベルデル戦艦の艦載機。海棲生物を連想させるフォルムをしている。機体は紫色。機体中央部のエンジンポッド前にレーザー砲を1門持つ。細い翼は収納式で、戦艦から離脱後、宇宙空間で開く。
[編集] AB">アマール
- パスカル艦
- アマール防衛隊の旗艦で、パスカル将軍の座乗艦。水上艦(あるいは帆船)に近い設計となっており、艦首部には巨大な艦首マスト(光子帆)が付いており、シールドを張れるのが最大の特徴。3連装主砲を艦前部に4基、並列配置で装備。舷側には、大航海時代にある海賊船の様に数多くの副砲が並んでいる。
- アマール戦艦
- アマールの主力戦艦で、パスカル艦とほぼ同型である。しかし、パスカル艦とは違い、艦首マストを装備していない代わりに単装型(旋回可能)の大型主砲1門を艦前部に備える事で、攻撃力の強化を行っている。舷側にも、パスカル艦同様に副砲群が並んでおり、対艦載機戦及び艦隊同士の乱戦時等には威力を発揮するものと思われる。
- 第1次移民船団殲滅
- SUS艦隊と地球防衛艦隊の戦闘で、SUS艦隊は900隻(正面部隊はブルーノアのクルーの報告から明らかであるが、その直後に現れた艦隊の総数は不明であり総数は1000隻を越すものとされる)、地球艦隊は第1~第3艦隊(資料が無い為に推測に過ぎない)からなる推定200隻(劇中、ブルーノアの艦長席にある、パネルの艦隊数表記から推測)。
- 地球艦隊が移民船団を護衛中に、進路前方で正面と左右に展開してきたSUS艦隊によって待ち伏せされる。地球艦隊は、SUS国の存在自体を知らなかったため、砲撃の先手を取られる。地球艦隊が応戦を開始するもSUS艦隊に肉薄され、艦隊及び船団に被害が続出する。旗艦ブルーノアも主砲で応戦するが、幾多も被弾し、艦載機発艦中に翼部分に砲撃を受けて翼が折れてしまい、戦闘不能にまで陥ってしまう。旗艦が機能を失う中、単艦で拡散波動砲で反撃する主力戦艦もいたが、戦力の差に敵わず全滅に近い被害を受ける。古代雪の乗るスーパーアンドロメダ級戦艦も被弾し、自動操縦ワープで離脱。結局、地球艦隊は僅かな戦艦が離脱したのみで、全滅してしまった。
- 第2次移民船団殲滅
- SUS艦隊ではなく、ベルデル艦隊、フリーデ艦隊、エトス艦隊の三ヵ国軍が襲った。戦力数は不明。地球艦隊は第4~第6艦隊(これも推測)の凡そ200隻。第1次移民船団同様、全滅してしまう。
- しかし後に第3次移民船団がアマールに到着した際、第一次・第二次共に少数の船団は生き残っていたことが判明。
- ブラックホール近宙会戦
- ベルデル、フリーデ、エトス艦隊とヤマト以下の第3次移民船団護衛艦隊の戦闘。地球艦隊は第7~第9艦隊の凡そ200隻。移民船団をアマールまでロングワープさせるために、ブラックホールを利用したワープを実行させている最中におきた戦い。
- 古代進は、左翼(ベルデル艦隊)と右翼(エトス艦隊)に地球艦隊を全て当てる一方、中央(フリーデ艦隊)に対してはヤマト単艦で挑むよう指示。
- 数からして、地球艦隊と3ヵ国艦隊は3倍近い戦力差と見えるが、ヤマトの奮戦に触発されたかの様に、地球艦隊は粘り強い抵抗を見せる。これに気付いたエトス艦隊のゴルイ提督はヤマトへの攻撃を指示する。
- フリーデ戦艦3隻がワープをしようとしている移民船にミサイル攻撃を仕掛けるも、ブラックホール中心付近にいるため、吸い込まれようとするにある小惑星群に阻まれ、さらに援護に来たヤマトの重爆機により失敗。
- 移民船団の88%近くがワープに成功した頃に、地球艦隊は後退を開始。移民船団と共にロングワープを行う。その間、ヤマトは地球艦隊の後退を援護し、さらにはまだワープをしていない移民船1隻を護るためにフリーデ、ベルデル艦隊の前に立ちふさがり、孤軍奮闘する。
- その姿に感服したゴルイ提督は攻撃を中止させ、旗艦シーガルを僚軍とヤマトの中間に移動させて砲火を止めさせる。結果として、ヤマトと移民船団は離脱に成功。
- 地球艦隊は162隻(古代による、移民船護衛成功時の映像報告にて)、移民船団は全船が無事にアマールへ到着した。
- 惑星アマール上空戦
- SUS第7艦隊とエトス艦隊の戦闘。戦力数は不明。
- 地球人を匿おうとするアマールに対して、国民を「処刑」するSUS艦隊に対して、ゴルイ提督は国家連合の離脱を決め、SUS艦隊と交戦を決意した。
- 両艦隊は正面から激突。力の押し合いであったが、それは数分で終わる。ゴルイ提督は、SUS戦艦を無視して旗艦マヤへの突撃を指示。全軍は刺し違えてでもSUS戦艦を攻撃し、メッツラー総督はゴルイ提督への攻撃を命じる。が、シーガルは進路上のSUS戦艦を体当たりで薙ぎ払いつつも、旗艦マヤへの特攻に成功する。しかし、メッツラーは直前に脱出。ゴルイ提督は戦死する。
- SUS要塞戦
- SUS艦隊、ベルデル艦隊、フリーデ艦隊と地球艦隊、アマール艦隊の戦闘。
- 序盤戦、砲火の応酬で幕を開け、艦載機戦も加わる。中盤戦、古代進は全艦隊による中央突破を指示する。
- その最中、SUS巨大要塞では、バルスマン総司令官とメッツラーが指揮しており、メッツラーはハイパーニュートロンビームの攻撃を指示。味方が射線上にいるにも拘らず、砲撃する。その直前に、アマール艦隊がヤマトと地球艦隊の前に立ちふさがり、旗艦のシールドにより攻撃を凌ぐが、アマール艦隊は全滅しパスカル将軍も旗艦と共に戦死する。
- パスカル将軍の死と、味方をも巻き添えにしたSUS国を見たフリーデ、ベルデル艦隊は引き上げる。ヤマトは弱点を探る中、間に合わずに第2次攻撃を受ける。ヤマトは回避に成功するも、地球艦隊は避けきれずに全滅し、SUS艦隊も再び巻き添えを受け損害を出す。
- 要塞を護るシールドであり、周りを囲む砲門にあるエネルギー供給源を、大村が特務艇信濃を使って破壊するが戦死する。6連波動砲5連射で要塞砲ハイパーニュートロンビームを5門共破壊、要塞もその余波を受けて崩壊する。
- 勝負は決したかに思えたが、要塞内部から巨大な潜宙艦が出現し、「次元の海」への潜行を繰り返しながらヤマトに砲火を浴びせる。
[編集] スタッフ
- ディレクターズカット版
- 監督代行 - 小林誠
- アニメーションディレクター - 羽原信義
- 作画監督 - 湖川友謙
- 音響監督 - 吉田知弘
- アニメーション協力 - XEBEC
- 配給 - クロックワークス
- 『この愛を捧げて』
- 作詞、作曲 - 高見沢俊彦 / 編曲、唄 - THE ALFEE
- 『宇宙戦艦ヤマト復活篇 映画公開記念!その魅力のすべて』
- 2009年12月5日(TBS他、一部地域はTBS系を中心に遅れネット)に放映されたTV特番で、映画公開記念として、アニメの簡単な歴史や、山寺宏一や高見沢俊彦、石破茂のインタビュー、ヤマト1作と完結編の解説に、復活篇の見所などが紹介された。ナレーションは坂口哲夫(お父さん役)と川名真知子(息子・ヒロシ役)。
興行収入は米Box Office調べで4,319,940米ドル(公開当時のレートである1米ドル=90円で3億8879万4600円)[26]。観客動員数(興行通信社調べ)では一度もベスト10入りしなかった。公開当初のスクリーン数(233)を考えても、興行的に成功したとは言い難い結果で終わった。
- ^ 大麻・覚醒剤・モルヒネなどの不法所持や銃器類の国内への不法持込による銃刀法違反など。
- ^ 平成 11年 (ワ) 17262号 著作権損害賠償等請求事件 1審判決文
- ^ 西暦2006年「宇宙戦艦ヤマト」復活!、ZAKZAK、2004年7月20日
- ^ 東北新社が「宇宙戦艦ヤマト」の新たなる劇場版を始動、年内に公開予定、GIGAZINE、2009年3月18日
- ^ 『完結編』までは東映が配給していた。
- ^ a b 新ヤマトはパワーアップ「波動砲」6連発OK、スポーツニッポン、2009年5月18日
- ^ ヤマトの結末投票で決まる…28日試写会で2バージョンスポーツ報知 2009年11月23日
- ^ 当初はBlu-rayおよびDVD版でアナザーエンディングを映像特典として収録予定であったが急遽収録中止となり、発売日も2010年6月4日から延期している復活篇』BD・DVD発売延期 「アナザーエンディング」収録中止OCNアニメニュース 2010年5月10日
- ^ 「ヤマト復活篇」のディレクターズカット版がBlu-ray化 -再構成 / 別エンディング収録。1月にレイトショー上映AV Watch 2011年11月18日
- ^ 1994年および2004年の製作発表時は、2222年とされていた。
- ^ 1994年の発表時には「ナイアガラ瀑布のような形状」との表現があり、「カスケードブラックホール」という名称はその時の設定・仮称の名残と推測される。
- ^ 「完結編」までの森雪役の一龍斎春水(麻上洋子)は西﨑より古代雪役で出演依頼を受け、依頼してくれた事には感謝しているが、彼女にとって何処までも西﨑と松本零士が共に仲良く製作する事が望みで、それが出来ないならばと出演を辞退している。(麻上のブログより)
- ^ 現在では「看護師」とすべきであろうが、原作放送当時の資料等に「看護婦」とあるので「看護婦」と表記する。
- ^ ヤマト在籍時の襟首が白い物ではなく、退艦後の班長クラスの指揮官用で矢印マークと同様に襟首が黄色のユニフォームである。このシーンは通常版では欠番カットされ、DC版では復活している。
- ^ 第1作でも生活班医療部の看護兵のユニフォームは戦闘班に準じていた。
- ^ a b c d e 「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」劇場パンフレット
- ^ この4艦は『モデルアート7月号増刊 HYPERWEAPON2011 神なる永遠の黄昏』に公開に先立ち掲載されている。この4艦の他、ブルーアースと共にユキカゼ級駆逐艦を改造した輸送船が救助活動に当たっていたとの設定である。
- ^ 1994年の発表時では、前部甲板上の自動航法装置室(『ヤマトIII』最終話でハイドロコスモジェン砲が装備されていた、涙滴型のドーム状の構造物)跡に設置され、更にそれ自体がヤマトから分離して単独航行可能という設定もあったという。
- ^ 劇場パンフレットには「特務艇」とあり、『宇宙戦艦ヤマト復活篇 設定資料集』には「特殊攻撃艦」とあり、『艦船模型スペシャル別冊 HYPERWEAPON2009 宇宙戦艦と宇宙空母』には「重攻撃艇」とある。そしてDC版では「突撃揚陸艇」と表現される
- ^ 『宇宙戦艦ヤマト復活篇 設定資料集』より。
- ^ 元々、「この特殊艇は、本来「信濃(航宙戦艦 / 戦艦的空母シナノ)」という船に搭載される為に作られた。だが「信濃」は建造を見送られ、名称の「信濃」だけがこの船の名として残った」とのメカニックデザインの小林誠による裏設定がある。因みに小林は「航宙戦艦シナノ」を「宇宙戦艦ヤマトオフィシャルコミュニティヤマトクルー」や「小林誠アートカレンダー2012」に描いており、前部はヤマトと同じく波動砲、主砲等を装備し、後部に飛行甲板を持つ戦闘空母である。
- ^ 艦船模型スペシャル別冊 HYPERWEAPON2009 宇宙戦艦と宇宙空母
- ^ 劇場パンフレットでは収束型波動砲、HYPERWEAPON2009では拡散波動砲と、資料によって記述が異なる。
- ^ 表記方法がひらがなかカタカナか漢字か不明なので、暫定的にひらがなとしている。
- ^ オフィシャルサイト設定資料集
- ^ Uchû senkan Yamato: Fukkatsuhen (2009)
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